重要文化財
虫魚帖 (ちゅうぎょじょう)
渡辺崋山 (わたなべかざん)
重要文化財
江戸時代 天保12年(1841)8月
絹本着色 1帖12図
各図27.0×24.0㎝
渡辺崋山(1793~1841)は、三河国(愛知県)の田原藩士で、儒学のほかに蘭学(西洋学)も修める学者、思想家であり、また谷文晁(たにぶんちょう)に学んで文人画も善くしました。 この画帖は、全12図(各図は漢詩の墨書と対)の、一見すると虫や魚を描いただけの写生画に見えますが、弱肉強食を寓意する憂国(ゆうこく)の思想画とも解釈されています。幕末の日本は、欧米列強に虎視眈々(こしたんたん)と狙われている弱小国だと、崋山は必死に案じていたのでした。 絵の弟子である椿椿山(つばきちんざん)に譲る送り状には、天保12年8月30日の日付があり、それから約ひと月後の10月1日に自決する崋山の、覚悟のメッセージが隠されているようです。
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