芸妓図 (げいぎず)
喜多川歌麿 (きたがわうたまろ)
江戸時代 享和2年(1802)頃
絹本着色 1幅
99.7×33.6cm
腰板(こしいた)に白菊の墨絵が描かれている衝立(ついたて)のかたわらに、一人の芸者が盛装して立っています。お座敷に呼ばれて、客の前に現れたところでしょうか、右手で着物の前をつまみ、左手を袖に隠して、ポーズを作って立つ姿は、きりっと晴れやかで、美しく決まっています。 鼻筋の通った瓜実顔(うりざねがお)は、享和2年(1802)頃の出版と推定される「咲き分け言葉の花」(大判錦絵10枚揃い)の登場人物によく似ており、歌麿美人の容貌としては比較的後期の典型を表しています。
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