木蓮(春園麗華) (もくれん (しゅんえんれいか))
速水御舟 (はやみぎょしゅう)
大正15年(1926)
紙本墨画 1幅
148.7×47.3㎝
きめの細かい上質の紙の地に、墨だけで紫色の木蓮を描いています。淡墨による葉脈のやわらかな線、花びらの内側に慎重に引かれた細い線をはじめ、速水御舟(1894~1935)特有のゆるみなく美しい線描が堪能できる名品です。 この絵は大正15年(1926)、御舟が数え年33歳の年に描かれ、同年11月に行われた初の個展に、前年作「炎舞」(山種美術館蔵)とともに出品されました。早春の冷たい空気の中、まっすぐに空へと伸びる木蓮の神々しいまでの姿は、新しい表現への挑戦を自らに課し続けた御舟の姿と重なるようです。
今後展示予定の日本・東洋の絵画
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