海月 (かいげつ)
菱田春草 (ひしだしゅんそう)
明治40年(1907)頃
絹本着色 1幅
118.0×50.0cm
菱田春草(1874〜1911)は、明治39年、横山大観、下村観山、木村武山(ぶざん)とともに、岡倉天心に従って茨城県五浦(いづら)に移住しました。日本美術院の都落ちと揶揄されたものでしたが、海に面した崖の上の画室で作画に専心し競作したことは、互いに有益な刺激となったはずであり、春草は線を排除したいわゆる朦朧体(もうろうたい)の実験を突き進めていきました。 雲間から現れた満月の光が、岩と波とを一瞬浮かび上がらせた印象が、鮮やかに描きとめられています。都会から離れた環境を逆手に活かそうとした画家魂が貴く思われます。 間もなく病のために東京に戻った春草は、明治44年に数え年38歳の若さで没しています。
今後展示予定の日本・東洋の絵画
-
修学院図屏風
江戸時代 -
花卉に蝶摺絵新古今集和歌巻
俵屋宗達下絵/本阿弥光悦書 桃山~江戸時代 -
雪松群禽図屏風
尾形光琳 江戸時代 -
彩竹図
柳沢淇園 江戸時代 -
花卉雄鶏図
伊藤若冲 江戸時代 -
孔雀鳳凰図
伊藤若冲 江戸時代 宝暦5年(1755)頃 -
関帝像
池大雅 江戸時代 明和8年(1771) -
芸妓図
喜多川歌麿 江戸時代 -
深川の雪
喜多川歌麿 江戸時代 -
夏の朝
葛飾北斎 江戸時代 -
月に秋草図屏風
酒井抱一 江戸時代 -
虫魚帖
渡辺崋山 江戸時代 -
木蓮(春園麗華)
速水御舟 大正15年(1926) -
汐くみ
上村松園 昭和16年(1941) -
三千歳
伊東深水 昭和時代 -
朝の聖堂
東山魁夷 昭和46年(1971) -
山水図
八大山人 清時代 -
牡丹図
呉昌碩 中華民国9年(1920) -
鵲虎図
朝鮮時代 -
葡萄図
正祖(李 祘) 朝鮮時代