岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

藍釉暗花龍文盤 (らんゆうあんかりゅうもんばん)

景徳鎮窯(けいとくちんよう)
清時代 順治年間(1644~61) 
1枚
高4.3㎝ 口径25.0㎝ 底径15.9㎝

瑠璃釉(るりゆう)とも呼ばれる釉薬の色は、中国では茄子(なす)にたとえて茄皮紫(かぴし)と言われます。暗花という、釉薬の下に細い線彫りを施す技法で作られているため、文様は一見わかりにくく、光のあて方によって浮かび上がって見えます。中央に両手両足を広げる正面向きの龍、側面の内外に宝珠を追う横向きの龍の一対が表されています。底裏に「大明順治(だいみんじゅんち)年製」と記した青花(せいか、染付)の銘があります。
順治年間の景徳鎮窯は、明(みん)から清(しん)への王朝交代による内乱の影響で窯業(ようぎょう)が衰退したため、作品の数は限られます。中でも本作は、類品が世界に数点という稀少な1点です。