岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

色絵芙蓉菊文大皿 (いろえふようきくもんおおざら)

鍋島藩窯
江戸時代 17世紀後半~18世紀前半
1枚
高8.3㎝ 口径32.0㎝ 底径16.1㎝

風になびく赤い芙蓉と菊の花を器面に描いた尺皿(しゃくざら)です。芙蓉の花は均一な線で縁取りし、1輪は濃淡により、もう1輪は細い筋を連ねて表しています。葉先が黄色く塗られ、枯れたようにみえることから、秋が深まってゆくさまを表しているのでしょう。
鍋島焼(なべしまやき)は、佐賀藩主鍋島家が将軍家や大名への献上のために、江戸時代を通じて生産したやきものの総称です。本作のような尺皿(径約30㎝)・七寸皿(径約21㎝)・五寸皿(径約15㎝)・三寸皿(径約9㎝)、猪口(ちょく)の5種類1組を基本とし、毎年約2000枚もの器を納めたとされます。それらの中で尺皿は生産枚数が少なく、大変貴重です。