岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

青磁象嵌雲鶴菊文瓢形水注 (せいじぞうがんうんかくきくもんひょうけいすいちゅう)

高麗時代 13世紀
1口 高34.9cm

優美な曲線を描く瓢箪形の器面に、白鶴と白雲が舞い漂い、菊の円文が浮かんでいます。把手(とって)は蔓(つる)をねじり合わせた形、注ぎ口は蓮の葉を巻きつけた形です。 青磁に白・黒の陶土を象嵌(ぞうがん)する技法は、中国の同時代には見られない高麗特有の技法として、朝鮮半島の美意識の一面を顕著に示しています。この水注は、余白を残さず、図案化の進んだ文様を配したもので、象嵌技法が円熟期を迎え、ひとつの頂点を極めた作品といえるでしょう。