岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

豆彩八吉祥唐草文天球瓶 (とうさいはちきっしょうからくさもんてんきゅうへい)

景徳鎮窯(けいとくちんよう)
清時代 乾隆年間(1736~95)
1口 高52.5cm 口径10.5cm
胴径38.4cm 底径17.3cm
「大清乾隆年製」銘

球形の胴に筒形の頸(くび)がゆるやかにつながる「天球瓶(てんきゅうへい)」と呼ばれる形です。輪郭線に染付(そめつけ)の青い線を用いる「豆彩(とうさい)」の技法によって、カラフルな文様が上品でやわらかな雰囲気に仕上げられています。蓮華唐草文(れんげからくさもん)の中に、八吉祥(はちきっしょう)という八種の宝物を漂うように優雅に描いて金彩も加え、荘厳な趣を加味しています。 明時代初期の青花磁器に倣(なら)ったと考えられる伝統的な器形に、鮮やかな豆彩を組み合わせた、乾隆(けんりゅう)年間の官窯磁器の独自性がうかがえる優品です。