岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

壺をのせる女性 杯をもつ女性たち (つぼをのせるじょせい はいをもつじょせいたち)

古墳時代後期 5〜6世紀
3個 高70.3〜73.0cm

酒壺を頭に乗せる女性、酒盃を掲げる女性、彼女たちは死者を葬った後の古墳を飾った埴輪たちです。土を切り取って表された杏の種のような形の目と、小さく開いた口のバランスにより、笑っているようにも悲しんでいるようにも見える不思議な表情をたたえています。顔や衣服、持ち物に赤い彩色が残り、当初の様子をしのばせます。 本作品は、日本画家の山口蓬春(やまぐちほうしゅん)(1893〜1971)が、昭和35年(1960)に第3回新日展に出品した絵画作品「宴」(神奈川県立近代美術館蔵)のモチーフとして描いたことでも知られています。伝茨城県筑波郡高道祖(たかさい)村(現・下妻市高道祖)出土。