箍掛臼目切図 (たがかけうすのめきりず)
英一蝶 (はなぶさいっちょう)
江戸時代 宝永4年(1707)頃
紙本淡彩 1幅
29.8×53.4cm
狩野派出身の画家・英一蝶(1652~1724)は、「暁雲(ぎょううん)」と名乗り俳句の世界でも活躍しました。この絵は、松尾芭蕉門下の盟友・宝井其角(たからいきかく、1661~1707)とともに芭蕉のもとを訪ねた帰り道、二人で詠んだ句と、句にちなんだ職人を描いています。
一蝶は元禄11年(1698)から12年間、幕府の怒りに触れて三宅島へ流されました。「我のみ残る今日のうつつ」とあるのは、宝永4年(1707)の其角の訃報に触れ、友とすでに亡き芭蕉を想っているのでしょう。三宅島で描かれたとされる、いわゆる「島一蝶」の稀少な作例です。
今後展示予定の日本・東洋の絵画
