April 6th (Friday),2018~September 24th (Monday),2018

Introduces some of the artworks currently on display.

岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

早朝の波静かな川面(かわも)に教会の塔と森が映っています。朝日が少しずつあたりを照らし、木々に緑色が兆(きざ)し始めました。フランクフルトの北方、ライン川の支流ラーン川ぞいに建つリンブルクの大聖堂です。
東山魁夷(1908~99)は横浜に生まれ、東京美術学校で日本画を学んだのちドイツに2年間留学し、ベルリン大学美術史部でヨーロッパ美術を研究しました。この絵は、若き日の思い出の国を61歳の魁夷が妻と再訪し、その折の習作によって2年後に描いた1枚です。

岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART

地面に向かってついばむ雄鶏(おんどり)の姿、花びらや葉の一枚一枚の細かな描写は、写実的でありながら時に誇張を交えて真に迫り、装飾的な美しさをも添えています。
伊藤若冲(1716~1800)は、京の錦小路(にしきこうじ)の青物問屋の長男として生まれますが、40歳で弟に家督(かとく)を譲ってからは、画作に明け暮れる生活を送りました。自宅の庭に鶏を数十羽飼い、徹底的に観察しては写生に励んだと伝えられます。この絵は、落款や画風から、画業に専念して間もない頃の作と考えられます。

岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART